一生分 笑う 。

ちん婆

2010年06月29日 05:14

去年の今頃だったか、

出張先(便宜上"出張"って事で...w)のホテルで偶然観た映画を思いだした。

1000円で観放題のヤツね。

あっ、

AVじゃないよ(汗)


題名は、「the BUCKET LIST」

邦題はコレ↓



ご存知の方も大勢いらっしゃるだろう。

言わずと知れた、

ジャックニコルソンとモーガンフリーマンとが共演した、

ハートフルコメディ映画だ。


一応、続きあります
内容は...丸投げw
詳しくはコチラや、
オフシャルサイトのコチラをご覧下さい。
(↑勝手にリンクしてます。ご迷惑でしたらご一報を)



キーワードは[ 棺桶リスト ]と呼ばれる一枚のメモ。

今までマジメに生きる事だけしか出来なかった、

モーガンフリーマン演じるカーターが書き込んでいた、

"棺桶に入る前までにやっておきたい事リスト"。


それを、

カーターは途中まで書いて、

バカバカしいと言いながらメモを投げ捨てる。

そもそも、今更、

そんな時間もお金も無いじゃないかと...


その様子を見ていた、

同じ病室に入院しているジャック演じるお金持ちのエドワード。

そのメモを拾い上げて、

一緒に実行しようと持ちかける。

ジャックは棺桶リストに自分の分のリスト数行付け足し、

「お互いに6ヶ月しか時間が無いが、幸いにして俺は金持ちだ!」と言い放つ。



二人が病院を抜け出し、

自家用ジェットで世界中を回り、

棺桶リストを1つづつ消していくのは愉快だった。

リストの一つである、"一生分笑う"事は、

カーターの死の直前に見事に成し遂げられる事となる。



いつの間にか、

私はある人物とカーターを重ね合わせていた。

この映画を観た数週間前、

妻の父親が肺がんを宣告されていたのだ。

余命は1年。

まさに義父はモーガンフリーマンそもものだった。

あまり目立たず、口数の少ない義父。

映画同様に、

家族から愛され、

陽気な親族や孫たちから愛され、

果ては私のような変○にまで愛されていた義父。



あと1年と宣告され、

残された時間で私は何が出来たのか?

私が大富豪のエドワードの立場なら、

義父の望む何かをしてあげられただろうか?


否。


恐らく義父は何も望まなかっただろう。


日々衰弱していく身体を気にも留めず、

笑顔だけは絶やす事は無かった。

割箸薪の話をした時もニヤニヤしながら快く聞いてくれた。

亡くなる数週間前、

私が、「今度はスモークソーセージに挑戦したいんですよ〜」

なんて相談すると、

抗がん剤の影響で痩せて黒ずんだ顔に生気が宿り、

とたんに肉屋の"顔"に戻った事は今でも忘れられない。




結局、

私はただ見守る事しか出来なかった。

それしか出来なかった事に憤りを感じさえもする。




あっ、
お化けになって出てくる時は連絡下さいね。
心の準備がありますから...

と、
死してもなを、冗談も言えるくらいの良い義父でした m(_ _)m



享年66歳。
今はただ安らかにお眠り下さい。

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